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厚生局の個別指導の実施通知、出席者、指導用レセプトの抽出、指導対象患者の通知のコラムです。厚生局の個別指導、監査は、医師の指導監査に強い弁護士にご相談下さい。

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個別指導の手続きの概要(2):個別指導の実施通知から指導当日まで

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個別指導、監査には、弁護士を同席させるべきです。まずはご相談下さい。


ここでは、厚生局の個別指導の実施通知、実施場所、出席者、学識経験者の立会い、レセプトの収集と指導用レセプトの抽出、指導対象患者の通知について、その概要をご説明します。ただし、以下は原則的な取扱いであり、地域によって運用等異なる場合がありますので、注意が必要です。

なお、厚生局の個別指導、監査に臨む医師の方は、厚生局の指導監査の基本的な流れ、実施状況など記載していますので、まずはこちらのコラム厚生局の個別指導と監査をお読みいただくことをお勧めします。


厚生局の個別指導の実施通知から指導当日までの手続き


 1 実施通知

1 通知の時期

保険医療機関に対して、指導日の1か月前を目途に、実施通知書が送付されます。

2 実施通知の内容等

実施通知には、個別指導の根拠規定・目的、指導の日時(土日・祝日を除きます。)・場所、出席者、準備すべき書類等、地方厚生(支)局および都道府県が共同で行うことが記載されます。、

地域によりますが、原則として、実施通知とあわせて「保険医療機関(医科)の現況」が送付され、指導日前の提出を求められます。

実施通知には、正当な理由なく個別指導を拒否した場合には、監査を実施する旨が記載されます。

実施通知が送付される場合は、名宛人への到達が確認できる方法で行われます。

実施通知において保険医療機関に依頼された事前提出資料について、内容に不備があれば、厚生局から原則として個別指導前日までに修正等が依頼されることになっています。

 2 実施場所

1 原則的な取扱い

病院については当該病院内において実施され、診療所については、厚生局の事務所等の会議室で実施されます。

2 例外的な取扱い

保険医療機関の所在地が遠隔地にあるなど、厚生局の事務所等の会議室の使用が困難である場合は、公的施設等で実施されます。なお、都道府県医師会等の会議室は、原則として使用しないものとされています。

 3 出席者

1 出席が求められる者

原則として、保険医療機関の開設者(またはこれに代わる者)および管理者が出席を求められ、必要に応じ、保険医、診療報酬請求事務担当者、看護職員、その他の従事者等の出席が求められます。

ここでいう「代わる者」とは、当該保険医療機関内にて従事する者で、当日指導した内容を責任をもって開設者その他の従事者に説明できるものとされています。

2 出席者の確認

地域によりますが、原則として、厚生局から、指導の前日までに保険医療機関の出席者の確認が行われます。

 4 学識経験者の立会

1 医師会への立会依頼

原則として、都道府県医師会に対して、厚生局から、指導日の約1か月前を目途に立会依頼がなされます。

2 審査委員への立会依頼

都道府県医師会が立ち会わない場合で、厚生局が必要があると認めたときは、支払基金等の審査委員(原則として学識経験者代表(国保連にあっては公益代表)の審査委員または審査委員長もしくは副審査委員長)に対して立会の依頼がなされます。

 5 指導用レセプトの抽出

1 レセプトの収集と指導用レセプトの抽出

保険者からレセプトを収集し、内容を確認し、当該保険医療機関の診療等の傾向・特色が現れているものが指導用レセプトとして抽出されます。

全国健康保険協会(協会けんぽ)からレセプトを収集する場合、厚生局での特定の様式に基づき依頼がなされます。なお、健康保険組合に対しても、必要に応じて収集の協力を求めることとされています。健康保険組合の被保険者が指導対象患者に指定されている場合、地域などによりけりの部分もありますが、必要性があり厚生局が確認したい事項がある可能性が十分ありますので、留意する必要があります。

国民健康保険および後期高齢者医療分に係るレセプトを収集する場合、都道府県担当部署に依頼がなされます。

指導用レセプトの件数は30人分です。ただし、各月のレセプトの件数がこれに満たない場合は、この限りではありません。

指導用レセプトの対象月は問われませんが、可能な限り指導月に近い時期のものを選定するとされています。

指導用レセプトの健康保険分、国民健康保険分、後期高齢者医療分の割合は問われませんが、(原則として)各区分を網羅するものとされています。

院外処方を行っている病院や診療所の個別指導では、必要に応じて薬局のレセプトも併せて抽出するものとされています。

2 指導事項等の整理

指導担当者は、抽出したレセプトを分析し、指導当日の確認事項、指導の分担、指導手順等について、事前に整理するものとされています。

個別指導では、指導の場で指導担当者が持参資料をみて問題点をその場で発見し指導をしてくる側面もありますが、基本的には、指導担当者は事前に確認事項を整理しており、それを持参資料をみつつ確認してくる側面が強いイメージです。

厚生局側は、指導当日の進行要領(指導の中断や中止の場合も想定されたもの)を作成するものとされています。

 6 指導対象患者名の通知

1 指導対象患者の通知

指導対象の患者の患者名は、指導の1週間前(DPC算定機関は1か月前に実施通知と併せて送付)に20人分、前日(正午まで)に10人分がファックスまたは電子メールで保険医療機関に送付されます。

なお、1週間前または前日が土日、休日、休診日である場合は、その前日(行政機関の開庁日)に送付するものとされています。医療機関から積極的に指摘しないと原則どおり1週間前または前日の送付とされてしまうことがありますので、個別指導の1週間前または前日が休診日である場合は、必要に応じ、前記の取扱いを確認するため、医療機関側から積極的に厚生局の担当者に連絡することが重要です。

2 情報管理

保険医療機関にファックス送信を行う場合、厚生局は、ファックス番号と着信の確認を確実に行うこととされています。また、メール送信を行う場合は、暗号化を行うなど情報管理に留意するものとされています。


厚生局の個別指導、監査に臨む医師の方はお電話下さい。
指導監査への対応を弁護士がアドバイスし、同席します。


厚生局の個別指導、監査のコラム


指導監査のコラム一覧です。
個別指導での指導対象患者の通知などの他、多数のコラムがございます。
個別指導や監査の際に、また日常の運営にご活用いただければ幸いです。

 1 個別指導と監査の対応法


1  厚生局の個別指導と監査


 2 保健医療機関・保険医の取消の実例


1  厚生局の情報提供での個別指導

2  厚生局の振替請求での監査

3  患者からの不正請求の情報提供

 3 個別指導の手続きの概要


1  個別指導の対象医療機関の選定基準、選定方法

2  個別指導の実施通知、出席者、指導対象患者

3  個別指導当日の指導方法、弁護士の帯同、録音

4  個別指導の結果の通知、改善報告書、自主返還

 4 新規個別指導の手続きの概要


1  厚生局の新規個別指導

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