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投薬、注射、薬剤料での厚生局の指摘事項(医科)、算定留意事項のコラムです。厚生局の個別指導、監査は、指導監査に取り組む弁護士にご相談下さい。

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保険診療での指摘事項(163):投薬、注射、薬剤料等

医療機関への個別指導・監査に強い、弁護士の鈴木陽介です。

サンベル法律事務所は、全国からご依頼頂き、指導監査に対応しています。

個別指導・監査には、弁護士を同席させるべきです。まずはご相談下さい。


ここでは、医科の医療機関の保険診療に関して、投薬、注射、薬剤料等での確認事項、個別指導での指摘事項、算定要件、算定留意事項などについてご説明します。

ご説明は、厚生労働省の医療指導監査室の保険診療確認事項リスト(医科)令和6年度改訂版ver.1に基づいており、弁護士鈴木が適宜加筆修正等しています。最新の取り扱いではない可能性や、また、地域などにより運用等異なる可能性があることに注意が必要です。

なお、厚生局の個別指導、新規個別指導に臨む保険医である医師の方は、まずは以下のコラムをご覧いただくことをお勧めします。

【コラム】1 厚生局の個別指導と監査の対応法

     2 厚生局の新規個別指導の手続き概要


投薬、注射、薬剤料等での指摘事項


 1 投薬、注射、薬剤料等の不適切な算定

(1)投薬・注射、薬剤料等について、以下の不適切な例が認められた。保険診療において薬剤を使用するに当たっては、医薬品医療機器等法承認事項を遵守すること。

① 禁忌投与の例が認められた。
(  )の患者に対する[  ]の投与

② 適応外投与の例が認められた。
―鎮静目的で使用―
―抗癌剤―
―ビタミン剤―
―その他―

③ 用法外投与の例が認められた。

④ 過量投与の例が認められた。

⑤ 長期漫然投与の例が認められた(同一の投薬は、みだりに反復せず、症状の経過に応じて投薬の内容を変更する等の考慮をすること)。
[  ]の[  日間]投与

⑥ 重複投与の例が認められた。
成分、作用機序がほぼ同一のものを併用
注射薬と内服薬の併用

⑦ 不必要な多剤投与(同じ適応症に対して、成分又は作用機序が異なるもの)の例が認められた。
(  )と(  )と(  )の併用

⑧ 抗菌薬等の使用について、次の不適切な例が認められたので改めること。
細菌培養同定検査、薬剤感受性検査等の適正な手順を踏まずに、必要性の乏しい広域抗菌薬(  )を投与している。
細菌感染症の所見、徴候が認められない患者に対して、予防的に抗菌薬を投与している。
治療効果や薬剤感受性試験の結果を検討しないまま漫然と長期間投与を継続している。
抗菌スペクトラムを検討せずに必要以上の多剤併用を行っている。
術中術後の感染予防のため、広域抗菌薬(  )を投与してい る。
術後に抗菌薬の投与を(  )日間にわたり漫然と継続している。
[  ]を[ 洗浄目的で・ドレーンから注入する生理食塩水に混合して]使用している。

(2)血液製剤の使用に当たって、「輸血療法の実施に関する指針」(平成17年9月、令和2年3月一部改正)及び「血液製剤の使用指針」(平成31年3月一部改正)を遵守していない次の不適切な例が認められたので改めること。

アルブミン製剤(  )を[慢性の病態においてアルブミン値2.5g/dL以上・急性の病態においてアルブミン値3.0g/dL以上]の患者に対して投与している。

アルブミン値を全く測定せずに、アルブミン製剤を(漫然と)投与している。

新鮮凍結血漿を凝固因子の補充による出血傾向の是正以外の目的で投与している。

ヒト免疫グロブリン製剤(  )を適応外の[  ]に対して投与している。

アルブミン製剤(  )を適応外の人工心肺装置のプライミング目的に使用している。

(  )を適応外の(  )に対して投与している。

【コメント】
適応外投与、用法外投与をしないことなど、基本的なことですが、重要であり、厚生局の新規個別指導、個別指導で医療指導官からチェック・確認されることを想定し、十分注意することが必要です。

なお、湿布薬については、1処方当たりの枚数が制限されているが、これは湿布薬の種類ごとの上限枚数ではなく、1処方における全ての種類の湿布薬の合計に係る上限枚数であるとされていますので、留意が求められます。



厚生局の個別指導、監査に臨む医師、医療機関の方はお電話下さい。適切な対応を弁護士がアドバイスします。


医療機関・医師への指導、監査のコラム


厚生局による医療機関・保険医への個別指導と監査に関する弁護士のコラムです。
投薬、注射、薬剤料等での指摘事項、算定要件、算定での留意事項の他にもコラムがございます。
個別指導(医科)の際に、また日常の医院運営にご活用下さい。

 1 個別指導と監査の対応法

1  医療機関への厚生局の個別指導の対応法

 2 保険診療での指摘事項

1  指摘事項のコラム一覧

2  指摘事項(163):投薬、注射、薬剤料

3  指摘事項(164):ビタミン剤

4  指摘事項(165):処方箋料

5  指摘事項(166):精密持続点滴注射加算

6  指摘事項(167):外来化学療法加算

7  指摘事項(168):血漿成分製剤加算

8  指摘事項(169):中心静脈注射用カテーテル挿入

9  指摘事項(170):PICC挿入

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