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施設基準のリンパ浮腫複合的治療料での厚生局の指摘事項(医科)、算定留意事項のコラムです。厚生局の個別指導、監査は、弁護士にご相談下さい。

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保険診療での指摘事項(186):リンパ浮腫複合的治療料

医療機関への個別指導・監査に強い、弁護士の鈴木陽介です。

サンベル法律事務所は、全国からご依頼頂き、指導監査に対応しています。

個別指導・監査には、弁護士を同席させるべきです。まずはご相談下さい。


ここでは、医科の医療機関の保険診療に関して、施設基準のリンパ浮腫複合的治療料(1 重症の場合、2 1以外の場合)での指摘事項、算定要件、算定留意事項などについてご説明します。

ご説明は、厚生労働省の医療指導監査室の保険診療確認事項リスト(医科)令和6年度改訂版ver.1に基づいており、弁護士鈴木が適宜加筆修正等しています。最新の取り扱いではない可能性や、また、地域などにより運用等異なる可能性があることに注意が必要です。

なお、厚生局の個別指導、新規個別指導に臨む保険医である医師の方は、まずは以下のコラムをご覧いただくことをお勧めします。

【コラム】1 厚生局の医療機関への個別指導、監査

     2 厚生局の新規個別指導の手続き概要


リンパ浮腫複合的治療料での指摘事項


 1 リンパ浮腫複合的治療料の不適切な算定

対象とならない患者に対して算定している。

弾性着衣又は弾性包帯による圧迫、圧迫下の運動、用手的リンパドレナージ、患肢のスキンケア及び体重管理等のセルフケア指導等を適切に組み合わせていない。

複合的治療を40分以上行った場合に該当しないにもかかわらず、「「1」重症の場合」を算定している。

機能訓練の内容の要点の記録について診療録等への記載がない。

機能訓練を行った時間(開始時刻と終了時刻)についての診療録等への記載がない。

機能訓練を行った時間(開始時刻と終了時刻)についての診療録等に記載された[開始時刻・終了時刻]が実際の時刻と異なっている。

【コメント】
施設基準に係るリンパ浮腫複合的治療料の算定に関し、あん摩マッサージ指圧師がリンパ浮腫複合的治療を実施する場合、「専任の医師、看護師、理学療法士又は作業療法士が事前に指示し、かつ事後に報告を受ける場合に限り算定できる。」とあるが、毎回の治療において、指示及び報告が必要であり、また、様式は問わないが、指示の内容及びその指示者並びに報告の内容及びその報告を受けた者を記録として残すこととされていますので、注意が必要です。

参考:リンパ浮腫複合的治療料に関する留意事項通知(令和6年3月5日)
第7部 リハビリテーション
 第1節 リハビリテーション料
<リンパ浮腫複合的治療料>
(1) リンパ浮腫複合的治療料は、鼠径部、骨盤部若しくは腋窩部のリンパ節郭清を伴う悪性腫瘍に対する手術を行った患者又は原発性リンパ浮腫と診断された患者であって、国際リンパ学会による病期分類Ⅰ期以降のものに対し、複合的治療を実施した場合に算定する。なお、この場合において、病期分類Ⅱ期以降の患者が「1」の「重症の場合」の対象患者となる。

(2) リンパ浮腫複合的治療料は、専任の医師が直接行うもの又は専任の医師の指導監督の下、専任の看護師、理学療法士若しくは作業療法士が行うものについて算定する。あん摩マッサージ指圧師(当該保険医療機関に勤務する者であって、あん摩マッサージ指圧師の資格を取得後、2年以上業務に従事(うち6月以上は当該保険医療機関において従事)し、施設基準に定める適切な研修を修了したものに限る。)が行う場合は、専任の医師、看護師、理学療法士又は作業療法士が事前に指示し、かつ事後に報告を受ける場合に限り算定できる。いずれの場合も、患者1名に対し従事者1名以上の割合で実施する。

(3) リンパ浮腫複合的治療料は、弾性着衣又は弾性包帯による圧迫、圧迫下の運動、用手的リンパドレナージ、患肢のスキンケア及び体重管理等のセルフケア指導等を適切に組み合わせ、「1」の「重症の場合」は1回40分以上、「2」の「1以外の場合」は1回20分以上行った場合に算定する。なお、一連の治療において、患肢のスキンケア、体重管理等のセルフケア指導は必ず行うこと。また、重症の場合は、毎回の治療において弾性着衣又は弾性包帯による圧迫を行うこと(圧迫を行わない医学的理由がある場合を除く。)。

(4) 当該保険医療機関において、直近1年間にリンパ浮腫指導管理料を50回以上算定していない場合は、リンパ浮腫の診断等に係る連携先として届け出た保険医療機関(直近1年間にリンパ浮腫指導管理料を50回以上算定しているものに限る。)においてリンパ浮腫と診断され、リンパ浮腫の複合的治療を依頼する旨とともに紹介されたもの(「B009」診療情報提供料(Ⅰ)を算定するものに限る。)についてのみ算定できる。



厚生局の個別指導、監査に臨む医師、医療機関の方はお電話下さい。適切な対応を弁護士がアドバイスします。


医療機関・医師への指導、監査のコラム


厚生局による医療機関・保険医への個別指導と監査に関する弁護士のコラムです。
施設基準のリンパ浮腫複合的治療料(1 重症の場合、2 1以外の場合)での指摘事項、算定要件、算定での留意事項の他にもコラムがございます。
個別指導(医科)の際に、また日常の医院運営にご活用下さい。

 1 個別指導と監査の対応法

1  医療機関への厚生局の個別指導の対応法

 2 保険診療での指摘事項

1  指摘事項のコラム一覧

2  指摘事項(171):疾患別リハビリテーション料

3  指摘事項(172):脳血管疾患等リハ

4  指摘事項(173):運動器リハビリテーション料

5  指摘事項(174):廃用症候群リハ

6  指摘事項(175):リハ総合計画評価料

7  指摘事項(176):入院時訪問指導加算

8  指摘事項(177):運動量増加機器加算

9  指摘事項(178):目標設定等支援・管理料

10 指摘事項(179):摂食機能療法

11 指摘事項(180):摂食嚥下機能回復体制加算

12 指摘事項(181):視能訓練

13 指摘事項(182):難病患者リハビリテーション料

14 指摘事項(183):障害児(者)リハ

15 指摘事項(184):がん患者リハビリテーション料

16 指摘事項(185):認知症患者リハ

17 指摘事項(186):リンパ浮腫複合的治療料

18 指摘事項(187):集団コミュニケーション療法料

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