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在宅精神療法(イ、ロ、ハ)での厚生局の指摘事項(医科)、算定留意事項のコラムです。厚生局の個別指導、監査は、弁護士にご相談下さい。

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保険診療での指摘事項(190):在宅精神療法

医療機関への個別指導・監査に強い、弁護士の鈴木陽介です。

サンベル法律事務所は、全国からご依頼頂き、指導監査に対応しています。

個別指導・監査には、弁護士を同席させるべきです。まずはご相談下さい。


ここでは、医科の医療機関の保険診療に関して、在宅精神療法(イ・ロ・ハ)での指摘事項、算定要件、算定留意事項などについてご説明します。

ご説明は、厚生労働省の医療指導監査室の保険診療確認事項リスト(医科)令和6年度改訂版ver.1に基づいており、弁護士鈴木が適宜加筆修正等しています。最新の取り扱いではない可能性や、また、地域などにより運用等異なる可能性があることに注意が必要です。

なお、厚生局の個別指導、新規個別指導に臨む保険医である医師の方は、まずは以下のコラムをご覧いただくことをお勧めします。

【コラム】1 厚生局の個別指導と弁護士の同席

     2 厚生局の新規個別指導の手続き概要


在宅精神療法での指摘事項


 1 在宅精神療法の不適切な算定

診療の要点について診療録への記載が[ない・個々の患者の状態に応じた記載になっていない・不十分である]。

当該診療に要した時間について診療録への記載が[ない・30分以上が明確でない場合で、10分単位に記載されていない・5分以上10分未満の診療の場合で「5分以上10分未満」と記載していない]。

家族関係が当該疾患の原因又は増悪の原因と推定される場合でないにもかかわらず、患者の家族に対する通院・在宅精神療法として算定している。

医師以外の職員による相談等で要した時間を、診療に要した時間に含めている。

患者の家族に対する病状説明、服薬指導等一般的な療養指導について算定している。

特定薬剤副作用評価加算について、[薬原性錐体外路症状評価尺度を用いていない・薬原性錐体外路症状評価尺度の結果と治療方針について診療録に記載がない]。

【コメント】
在宅精神療法の算定に関し、通院・在宅精神療法について訪問診療又は往診の際にも算定できるが、他医療機関に入院している患者に対する対診の場合については算定できないとされています。

さらに、在宅精神療法の算定に関し、在宅精神療法の「イ」・「ロ」を算定するに当たって、精神科救急情報センター、都道府県、市町村、保健所、警察、消防、救命救急センター、一般医療機関等からの患者に関する問合せ等に対し、原則として当該保険医療機関において、常時対応できる体制をとることが望ましいとされているが、精神科救急情報センターに電話番号を登録し、当該センター及びセンターを経由してその他の関係機関(都道府県、市町村、保健所、警察、消防、救命救急センター、一般医療機関等)からの問合せに対応すればよいとされています。

また、在宅精神療法の算定に関し、「通院・在宅精神療法を算定するに当たっては、診療録及び診療報酬明細書の摘要欄に当該診療に要した時間を10分単位で記載すること。」とされているが、具体的には、当該診療に要した時間に応じて、それぞれ以下のものから選択して記載することとされています。
・5分を超え10分未満
・10分以上20分未満
・20分以上30分未満
・30分以上40分未満
・40分以上50分未満
・50分以上60 分未満
・60分超
ただし、30分又は60分を超える診療を行った場合であって、当該診療に要した時間が明確でない場合には、当該診療に要した時間が30分又は60分を超えたことが明らかであると判断される精神療法を行った場合に限り、「30分超」又は「60分超」と記載しても差し支えないとされていますので、留意が必要です。

参考:在宅精神療法に関する留意事項通知(令和6年3月5日)
第8部 精神科専門療法
 第1節 精神科専門療法料
<通院・在宅精神療法>
(14) 通院・在宅精神療法は、精神科を標榜する保険医療機関の精神科を担当する医師が、訪問診療又は往診による診療を行った際にも算定できる。



厚生局の個別指導、監査に臨む医師、医療機関の方はお電話下さい。適切な対応を弁護士がアドバイスします。


医療機関・医師への指導、監査のコラム


厚生局による医療機関・保険医への個別指導と監査に関する弁護士のコラムです。
在宅精神療法(イ・ロ・ハ)での指摘事項、算定要件、算定での留意事項の他にもコラムがございます。
個別指導(医科)の際に、また日常の医院運営にご活用下さい。

 1 個別指導と監査の対応法

1  医療機関への厚生局の個別指導の対応法

 2 保険診療での指摘事項

1  指摘事項のコラム一覧

2  指摘事項(188):入院精神療法

3  指摘事項(189):通院精神療法

4  指摘事項(190):在宅精神療法

5  指摘事項(191):経頭蓋磁気刺激療法

6  指摘事項(192):精神科継続外来支援・指導料

7  指摘事項(193):標準型精神分析療法

8  指摘事項(194):認知療法・認知行動療法

9  指摘事項(195):心身医学療法

10 指摘事項(196):入院集団精神療法

11 指摘事項(197):精神科作業療法

12 指摘事項(198):精神科ショート・ケア

13 指摘事項(199):精神科デイ・ケア

14 指摘事項(200):精神科ナイト・ケア

15 指摘事項(201):精神科デイ・ナイト・ケア

16 指摘事項(202):精神科訪問看護・指導料

17 指摘事項(203):精神科訪問看護指示料

18 指摘事項(204):持続性抗精神病注射薬剤治療

19 指摘事項(205):治療抵抗性統合失調症治療

20 指摘事項(206):医療保護入院等診療料

21 指摘事項(207):重度認知症患者デイ・ケア料

22 指摘事項(208):精神科在宅患者支援管理料

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