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在宅腫瘍化学療法注射指導管理料での厚生局の指摘事項(医科)、算定留意事項のコラムです。厚生局の個別指導、監査は、弁護士にご相談下さい。

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保険診療での指摘事項(142):在宅腫瘍化学療法注射

医療機関への個別指導・監査に強い、弁護士の鈴木陽介です。

サンベル法律事務所は、全国からご依頼頂き、指導監査に対応しています。

個別指導・監査には、弁護士を同席させるべきです。まずはご相談下さい。


ここでは、医科の医療機関の保険診療に関して、在宅腫瘍化学療法注射指導管理料での確認事項、個別指導での指摘事項、算定要件、算定留意事項などについてご説明します。

ご説明は、厚生労働省の医療指導監査室の保険診療確認事項リスト(医科)令和6年度改訂版ver.1に基づいており、弁護士鈴木が適宜加筆修正等しています。最新の取り扱いではない可能性や、また、地域などにより運用等異なる可能性があることに注意が必要です。

なお、厚生局の個別指導、新規個別指導に臨む保険医である医師の方は、まずは以下のコラムをご覧いただくことをお勧めします。

【コラム】1 医院への個別指導と監査の対応法

     2 医院への新規個別指導の手続き概要


在宅腫瘍化学療法注射指導管理料での指摘事項


 1 在宅腫瘍化学療法注射指導管理料の不適切な算定

[当該在宅療養を指示した根拠・指示事項・指導内容の要点]について、診療録への記載が[ない・個々の患者の状態に応じた記載になっていない・不十分である]。

【コメント】
在宅腫瘍化学療法注射指導管理料の(3)に規定する「外来で抗悪性腫瘍剤の注射を行い、注入ポンプなどを用いてその後も連続して自宅で抗悪性腫瘍剤の注入を行う等の治療法」とは、例えば、FOLFOX療法、FOLFIRI療法等が該当するとされています。

さらに、在宅腫瘍化学療法注射指導管理料の注に規定する「在宅における抗悪性腫瘍剤の注射」について、例えば、末期ではない急性白血病の患者等に対し、携帯型ディスポーザブル注入ポンプ若しくは輸液ポンプを用いて中心静脈注射若しくは植込型カテーテルアクセスにより抗悪性腫瘍剤を注入する場合は該当するとされています。

また、在宅腫瘍化学療法注射指導管理料を算定する月に入院をして、抗悪性腫瘍剤局所持続注入を行った場合、当該月において、外来で行った抗悪性腫瘍剤局所持続注入は算定できないが、入院で行った抗悪性腫瘍剤局所持続注入については算定できるとされていますので、留意が必要です。

参考:在宅腫瘍化学療法注射指導管理料に関する留意事項通知(令和6年3月5日)
第2部 在宅医療
 第2節 在宅療養指導管理料
<在宅腫瘍化学療法注射指導管理料>
(1) 在宅腫瘍化学療法注射指導管理料の「注」に規定する在宅における抗悪性腫瘍剤等の注射とは、悪性腫瘍の患者に対して、在宅において実施する注射による抗悪性腫瘍剤等の投与をいう。

(2) (1)の抗悪性腫瘍剤等の投与とは、携帯型ディスポーザブル注入ポンプ若しくは輸液ポンプを用いて中心静脈注射若しくは植込型カテーテルアクセスにより抗悪性腫瘍剤を注入する療法又はインターフェロンアルファ製剤を多発性骨髄腫、慢性骨髄性白血病、ヘアリー細胞白血病若しくは腎癌の患者に注射する療法をいう。

(3) 外来と在宅において抗悪性腫瘍剤の投与を行うものについては、主に在宅において抗悪性腫瘍剤の投与を行う場合は、在宅腫瘍化学療法注射指導管理料を算定し、主に外来で行う場合には在宅腫瘍化学療法注射指導管理料は算定せず、「B001−2−12」外来腫瘍化学療法診療料等を算定する。なお、外来で抗悪性腫瘍剤の注射を行い、注入ポンプなどを用いてその後も連続して自宅で抗悪性腫瘍剤の注入を行う等の治療法のみを行う場合は当該指導管理料の対象には該当しない。

(4) 在宅腫瘍化学療法注射指導管理料を算定する月は、「G003」抗悪性腫瘍剤局所持続注入の費用は算定できない。ただし、抗悪性腫瘍剤局所持続注入に用いる薬剤に係る費用は算定できる。

(5) 在宅腫瘍化学療法注射指導管理料を算定する月は「B001−2−12」外来腫瘍化学療法診療料等及び第6部「通則6」に規定する外来化学療法加算は算定できない。

(6) 在宅腫瘍化学療法注射指導管理料を算定している患者の外来受診時に、当該在宅腫瘍化学療法注射指導管理料に係る「G000」皮内、皮下及び筋肉内注射、「G001」静脈内注射、「G004」点滴注射、「G005」中心静脈注射及び「G006」植込型カテーテルによる中心静脈注射を行った場合の手技料、注射薬(在宅で使用していない抗悪性腫瘍剤も含む。)及び特定保険医療材料の費用は算定できない。ただし、当該腫瘍化学療法注射指導管理料に係らない「G000」皮内、皮下及び筋肉内注射、「G001」静脈内注射、「G004」点滴注射、「G005」中心静脈注射及び「G006」植込型カテーテルによる中心静脈注射を行った場合の手技料、注射薬及び特定保険医療材料の費用は算定できる。

(7) 在宅腫瘍化学療法注射指導管理料を算定している患者については、当該保険医療機関において「C001」在宅患者訪問診療料(T)又は「C001−2」在宅患者訪問診療料(U)を算定する日に行った「G000」皮内、皮下及び筋肉内注射、「G001」静脈内注射、「G004」点滴注射、「G005」中心静脈注射及び「G006」植込型カテーテルによる中心静脈注射の手技料、注射薬及び特定保険医療材料の費用は算定できない。



厚生局の個別指導、監査に臨む医師、医療機関の方はお電話下さい。適切な対応を弁護士がアドバイスします。


医療機関・医師への指導、監査のコラム


厚生局による医療機関・保険医への個別指導と監査に関する弁護士のコラムです。
在宅腫瘍化学療法注射指導管理料での指摘事項、算定要件、算定での留意事項の他にもコラムがございます。
個別指導(医科)の際に、また日常の医院運営にご活用下さい。

 1 個別指導と監査の対応法

1  医療機関への厚生局の個別指導の対応法

 2 保険診療での指摘事項

1  指摘事項のコラム一覧

2  指摘事項(129):在宅自己注射指導管理料

3  指摘事項(130):導入初期加算

4  指摘事項(131):バイオ後続品導入初期加算

5  指摘事項(132):在宅自己腹膜灌流指導管理料

6  指摘事項(133):在宅血液透析指導管理料

7  指摘事項(134):在宅酸素療法指導管理料

8  指摘事項(135):遠隔モニタリング加算

9  指摘事項(136):在宅中心静脈栄養法指導管理料

10 指摘事項(137):在宅成分栄養経管栄養法

11 指摘事項(138):在宅自己導尿指導管理料

12 指摘事項(139):在宅人工呼吸指導管理料

13 指摘事項(140):在宅持続陽圧呼吸療法

14 指摘事項(141):在宅麻薬等注射指導管理料

15 指摘事項(142):在宅腫瘍化学療法注射

16 指摘事項(143):在宅強心剤持続投与指導管理料

17 指摘事項(144):在宅寝たきり患者処置

18 指摘事項(145):血糖自己測定器加算

19 指摘事項(146):注入器用注射針加算

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