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在宅患者訪問薬剤管理指導料での厚生局の指摘事項(医科)、算定留意事項のコラムです。厚生局の個別指導、監査は、弁護士にご相談下さい。

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保険診療での指摘事項(125):在宅患者訪問薬剤管理指導料

医療機関への個別指導・監査に強い、弁護士の鈴木陽介です。

サンベル法律事務所は、全国からご依頼頂き、指導監査に対応しています。

個別指導・監査には、弁護士を同席させるべきです。まずはご相談下さい。


ここでは、医科の医療機関の保険診療に関して、在宅患者訪問薬剤管理指導料(1 単一建物診療患者が1人の場合、2 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合、3 1及び2以外の場合)での確認事項、個別指導での指摘事項、算定要件、算定留意事項などについてご説明します。

ご説明は、厚生労働省の医療指導監査室の保険診療確認事項リスト(医科)令和6年度改訂版ver.1に基づいており、弁護士鈴木が適宜加筆修正等しています。最新の取り扱いではない可能性や、また、地域などにより運用等異なる可能性があることに注意が必要です。

なお、厚生局の個別指導、新規個別指導に臨む保険医である医師の方は、まずは以下のコラムをご覧いただくことをお勧めします。

【コラム】1 厚生局の個別指導と監査の対応法

     2 厚生局の新規個別指導の手続き概要


在宅患者訪問薬剤管理指導料での指摘事項


 1 在宅患者訪問薬剤管理指導料の不適切な算定

当該保険医療機関の薬剤師が薬学的管理指導を行っていない。

薬剤管理指導記録[が作成されていない・の記載が不十分である]。

【コメント】
在宅患者訪問薬剤管理指導料の算定では、診療報酬明細書「摘要」欄への記載事項として、月2回以上算定した場合に算定日を記載すること(紙)、単一建物診療患者が2人以上の場合にその人数を記載すること、1つの患家に当該指導料の対象となる同居する同一世帯の患者が2人以上いる場合、保険医療機関が在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する患者数が当該建築物の戸数の10%以下の場合、当該建築物の戸数が20戸未満で保険医療機関が在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する患者が2人以下の場合又はユニット数が3以下の認知症対応型共同生活介護事業所のそれぞれのユニットにおいて在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する人数を単一建物診療患者の人数とみなす場合は、「同居する同一世帯の患者が2人以上」、「管理指導を行う患者数が当該建築物の戸数の10%以下」、「当該建築物の戸数が20戸未満で管理指導を行う患者が2人以下」又は「ユニット数が3以下の認知症対応型共同生活介護事業所」の中から、該当するものを選択して記載することとされていますので、留意が必要です。

参考:在宅患者訪問薬剤管理指導料に関する留意事項通知(令和6年3月5日)
第2部 在宅医療
 第1節 在宅患者診療・指導料
<在宅患者訪問薬剤管理指導料>
(1) 在宅患者訪問薬剤管理指導料は、在宅での療養を行っている患者であって、疾病、負傷のために通院による療養が困難な者について、保険医療機関の薬剤師が当該保険医療機関の医師及び当該患者の同意を得て、患家を訪問して薬剤管理指導記録に基づいて直接患者又はその家族等に服薬指導、服薬支援その他の薬学的管理指導を行った場合に算定する。ただし、薬学的管理指導の対象となる患者が他の保険医療機関に入院している場合、医師若しくは薬剤師の配置が義務付けられている施設に入居若しくは入所している場合(給付調整告示等に規定する場合を除く。)又は現に他の保険医療機関若しくは保険薬局の薬剤師が在宅患者訪問薬剤管理指導を行っている場合には、在宅患者訪問薬剤管理指導料は算定できない。

(2) 在宅患者訪問薬剤管理指導料は、単一建物診療患者の人数に従い算定する。ここでいう単一建物診療患者の人数とは、当該患者が居住する建築物に居住する者のうち、当該保険医療機関が在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する者(当該保険医療機関と特別の関係にある保険医療機関において算定するものを含む。以下この区分において同じ。)の人数をいう。なお、ユニット数が3以下の認知症対応型共同生活介護事業所については、それぞれのユニットにおいて、在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する人数を、単一建物診療患者の人数とみなすことができる。

(3) 1つの患家に当該指導料の対象となる同居する同一世帯の患者が2人以上いる場合は、患者ごとに「単一建物診療患者が1人の場合」を算定する。また、当該建築物において、当該保険医療機関が在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する者の数が、当該建築物の戸数の10%以下の場合又は当該建築物の戸数が20戸未満であって、当該保険医療機関が在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する者が2人以下の場合には、それぞれ「単一建物診療患者が1人の場合」を算定する。

(4) 在宅患者訪問薬剤管理指導料は、「1」、「2」及び「3」を合わせて1月に4回(末期の悪性腫瘍の患者及び中心静脈栄養法の対象患者については、週2回かつ月8回)を限度として算定できるが、その場合であっても薬剤師1人につき週40回に限るものとする。ただし、月2回以上算定する場合にあっては、本指導料を算定する日の間隔は6日以上とする。なお、この場合には診療報酬明細書の摘要欄に当該算定日を記載すること。

(5) 当該保険医療機関の薬剤師は、指導に当たって、過去の投薬及び副作用発現状況等の基礎的事項を把握するとともに、指導の対象となる患者ごとに薬剤管理指導記録を作成すること。なお、当該薬剤管理指導記録には、次の事項を記載し、最後の記入の日から最低3年間保存すること。
ア 患者の氏名、生年月日、性別、住所、診療録の番号
イ 患者の投薬歴、副作用歴、アレルギー歴
ウ 薬学的管理指導の内容(医薬品の保管状況、服薬状況、残薬の状況、重複投薬、配合禁忌等に関する確認及び実施した服薬支援措置を含む。)
エ 患者への指導及び患者からの相談の要点
オ 訪問指導等の実施日、訪問指導を行った薬剤師の氏名
カ その他の事項

(6) 「注2」の麻薬管理指導加算は、本指導料を算定している患者のうち、麻薬が投与されている患者に対して、定期的に、投与される麻薬の服用状況、残薬の状況及び保管状況について確認し、残薬の適切な取扱方法も含めた保管取扱上の注意事項等に関し、必要な指導を行うとともに、麻薬による鎮痛効果や副作用の有無の確認を行い、必要な薬学的管理指導を行った場合に算定する。

(7) 麻薬管理指導加算の算定に当たっては、(5)の薬剤管理指導記録に、少なくとも次の事項について記載しなければならないこと。
ア 麻薬に係る薬学的管理指導の内容(麻薬の保管管理状況、服薬状況、残薬の状況、疼痛緩和の状況、副作用の有無の確認等)
イ 麻薬に係る患者・家族への指導・相談事項(麻薬に係る服薬指導、残薬の適切な取扱方法も含めた保管管理の指導等)
ウ 患者又は家族から返納された麻薬の廃棄に関する事項
エ その他麻薬に係る事項

(8) 乳幼児加算は、乳幼児に係る薬学的管理指導の際に、患者の体重、適切な剤形その他必要な事項等の確認を行った上で、患者の家族等に対して適切な服薬方法、誤飲防止等の必要な服薬指導を行った場合に算定する。

(9) 「注3」に規定する交通費は実費とする。

(10) 在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者に投薬された医薬品について、当該保険医療機関の薬剤師が以下の情報を知ったときは、原則として当該薬剤師は、速やかに在宅での療養を行っている患者の診療を担う保険医に対し、当該情報を文書により提供するとともに、当該保険医に相談の上、必要に応じ、患者に対する薬学的管理指導を行うものとする。
ア 緊急安全性情報、安全性速報
イ 医薬品・医療機器等安全性情報



厚生局の個別指導、監査に臨む医師、医療機関の方はお電話下さい。適切な対応を弁護士がアドバイスします。


医療機関・医師への指導、監査のコラム


厚生局による医療機関・保険医への個別指導と監査に関する弁護士のコラムです。
在宅患者訪問薬剤管理指導料(1 単一建物診療患者が1人の場合、2 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合、3 1及び2以外の場合)での指摘事項、算定要件、算定での留意事項の他にもコラムがございます。
個別指導(医科)の際に、また日常の医院運営にご活用下さい。

 1 個別指導と監査の対応法

1  医療機関への厚生局の個別指導の対応法

 2 保険診療での指摘事項

1  指摘事項のコラム一覧

2  指摘事項(110):往診料

3  指摘事項(111):緊急往診加算

4  指摘事項(112):在宅ターミナルケア加算

5  指摘事項(113):看取り加算

6  指摘事項(114):往診時医療情報連携加算

7  指摘事項(115):在宅患者訪問診療料(T)

8  指摘事項(116):在宅患者訪問診療料(U)

9  指摘事項(117):在宅時医学総合管理料

10 指摘事項(118):施設入居時等医学総合管理料

11 指摘事項(119):在宅がん医療総合診療料

12 指摘事項(120):救急患者連携搬送料

13 指摘事項(121):在宅患者訪問看護・指導料

14 指摘事項(122):在宅患者訪問点滴注射管理指導

15 指摘事項(123):在宅患者訪問リハ指導管理料

16 指摘事項(124):訪問看護指示料

17 指摘事項(125):在宅患者訪問薬剤管理指導料

18 指摘事項(126):在宅患者緊急時等カンファレンス料

19 指摘事項(127):外来在宅共同指導料

20 指摘事項(128):在宅がん患者緊急時医療情報

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