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クリニック(医院)の鍼灸院・接骨院との不正請求のコラムです。厚生局の個別指導、監査は、医師の指導監査に強い弁護士にご相談下さい。

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保険医療機関・保険医の取消の実例(6):鍼灸院・接骨院との不正請求

サンベル法律事務所は、全国からご依頼を頂き、指導監査の対応業務を行っています。

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ここでは、鍼灸院、接骨院で診療を行っている、診療報酬明細書の実日数が受診した日数より多いなどとの情報提供が厚生局にあり、新聞報道もあり、個別指導、監査、取消となった保険医療機関の実例(不正請求での取消)をご紹介します。近畿厚生局の平成27年5月付けの取消の実例であり、説明のため、事案の簡略化等をしています。

なお、厚生局の個別指導、監査に臨む医師の方は、厚生局の指導監査の基本的な流れ、実施状況など記載していますので、まずはこちらのコラム厚生局の個別指導と監査をお読みいただくことをお勧めします。


クリニックによる鍼灸院・接骨院との不正請求


 1 個別指導、監査に至った経緯

1 鍼灸院・接骨院との不正請求の情報提供

平成25年2月25日、大阪府から近畿厚生局に対し、鍼灸施術所や接骨院(以下「鍼灸院等」という。)において診療を行っていることや、受診していない医療機関が医療費通知に記載されているとの情報が、複数の被保険者から大阪市及び大阪府後期高齢者医療広域連合に寄せられている旨の情報提供があった。

【コメント】
厚生局に対し、都道府県の方から、不正請求の情報提供がなされることもあります。本ケースは、クリニックの不正請求について、鍼灸院・接骨院が関係しているケースとなります。クリニック(診療所)の不正請求の場合、処方箋などに関し薬局と関連して不正請求がなされることがありますが、鍼灸院・接骨院と関連して不正請求がなされることは、件数としては少数と思われます。なお、鍼灸院や接骨院で診療を行うことは、(通常は)認められないところです。

2 協会けんぽからのさらなる情報提供

また、平成25年6月12日、全国健康保険協会大阪支部(以下「協会けんぽ大阪」という。)から近畿厚生局に対し、鍼灸院等で診療を行っているとの投書があり、協会けんぽ大阪が鍼灸の療養費が請求されている被保険者に照会したところ、鍼灸院等で行った診療を保険診療として請求していること及び診療報酬明細書の実日数が受診した日数より多いことが判明した旨の情報提供があった。

【コメント】
本ケースでは、協会けんぽからも鍼灸院・接骨院での診療の不正請求の情報提供がなされています。このように、複数のルートから情報提供があれば、それだけ不正請求の疑義が深まり、調査の優先性が高まるものと思われます。

3 不正請求の新聞報道

平成25年8月26日、患者紹介ビジネスを手がける業者が鍼灸院等に患者を集め、医師の診察を受けさせている旨の新聞報道があった。当該報道では医療機関名は公表されなかったものの、掲載された記事から当該医療機関に係る内容であることが疑われた。

【コメント】
本ケースでは、さらに、新聞報道がなされています。保険診療の不正請求の新聞報道がなされた場合、取消処分を念頭におかれた厚生局の厳しい対応に繋がる傾向を感じます。

4 個別指導の実施、中断

平成25年9月25日、個別指導を実施したところ、管理者が鍼灸院等で診療を行ったことを認めたものの、指導対象患者の診療録の一部について持参がなかったため、個別指導を中断した。

【コメント】
厚生局の個別指導が中断となっていますが、推測では、厚生局としては、当初から中断ありきでの個別指導ではなかったかと推測します。個別指導から監査に進む場合は、このように、個別指導が終了せず中断となり、さらに再開され中断、中止となり、監査に進むことがしばしばあります。

5 個別指導の再開、中止、監査の実施

平成26年1月22日、個別指導を再開したところ、新たに指導対象とした患者の診療録について持参がなかった。また、再度鍼灸院等で診療を行ったことを認めたこと及び診療報酬が請求されている薬剤の購入実績が確認できなかったことから、診療報酬の請求に不正又は著しい不当があったことが強く疑われたため、個別指導を中止し、平成26年3月7日ほか計8回の監査を実施した。

【コメント】
本ケースでは、再開後の個別指導に関して、新たに患者が指導対象とされており、通常は新たな患者の指定はなされませんので、この点で珍しいケースと感じます。

 2 取消処分の理由と不正・不当請求額

1 取消処分の主な理由

第一に、架空請求であり、実際には行っていない保険診療を行ったものとして、診療報酬を不正に請求していた。第二に、付増請求であり、実際に行った保険診療に行っていない保険診療を付け増して、診療報酬を不正に請求していた。第三に、その他の請求に分類される不正請求として、患家以外で行った診療を往診したものとして、診療報酬を不正に請求していた。

【コメント】
鍼灸院・接骨院での診療による不正請求、架空請求、付増請求が確認されています。なお、医科の診療所の保険の診療報酬の仕組みと異なってはいるものの、鍼灸院・接骨院においても、健康保険に係る仕組みがあります。このような診療所と他の医療機関等との関連で不正請求が行われた場合は、診療所のみならず関連した他の医療機関等においても、適切に請求等がなされていたか、チェックされるものと思われます。なお、2022年9月時点において、鍼灸院・接骨院も厚生局の個別指導、監査の仕組みがあります。

2 不正・不当請求の金額

平成23年10月から平成25年10月までについて、レセプト71件39名分で58万6520円の不正請求が、レセプト133件27名分で39万8731円の不当請求が、監査で判明しています。ただし、この件数・金額は、監査で判明したもののみであり、最終的な確定した金額ではないことに注意が必要です。


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厚生局の個別指導、監査のコラム


指導監査のコラム一覧です。
鍼灸院・接骨院との不正請求の実例の他、多数のコラムがございます。
個別指導や監査の際に、また日常の運営にご活用いただければ幸いです。

 1 個別指導と監査の対応法


1  厚生局の個別指導と監査


 2 保健医療機関・保険医の取消の実例


1  厚生局の情報提供での個別指導

2  厚生局の振替請求での監査

3  患者からの不正請求の情報提供

4  死亡した患者の診療報酬不正請求

5  コンタクトレンズの不正請求

6  鍼灸院・接骨院との不正請求

7  厚生局の監査の拒否、監査欠席

8  カルテの追記、改ざん、書き換え

9  無診察処方、無診察投薬の不正請求

10 施設基準の虚偽の届出、虚偽の報告

11 診療日数の水増しでの不正請求

12 医師の入院と中断中の個別指導の延期

13 医師の名義貸しでの新規個別指導の中断

 3 個別指導の手続きの概要


1  個別指導の対象医療機関の選定基準、選定方法

2  個別指導の実施通知、出席者、指導対象患者

3  個別指導当日の指導方法、弁護士の帯同、録音

4  個別指導の結果の通知、改善報告書、自主返還

 4 新規個別指導の手続きの概要


1  厚生局の新規個別指導

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